茨城県取手市のJR常磐線取手駅に直結、茨城県取手市中央町の歯医者「取手iセンター」のオフィシャルブログ一覧です。インプラント治療や矯正歯科、審美歯科など歯科に関する情報だけでなく、日常のさまざまな発見や皆さまにお知らせしたいことを発信していきますので、ぜひご覧ください。
インビザラインのアタッチメントって何?役割や種類、装着期間も解説
こんにちは。茨城県取手市にある歯医者「One's歯科クリニック」です。
アタッチメントは、インビザライン矯正を効率的に進めるための装置です。アタッチメントの使用方法、注意点などを正しく理解すれば、スムーズに治療を進められるでしょう。
本記事では、インビザライン矯正治療でアタッチメントを装着する目的やアタッチメントの種類、正しい装着方法、気をつけたいポイントなどについて解説します。
インビザラインのアタッチメントって何?
アタッチメントとは、小さくて白い突起物のようなパーツです。アタッチメントを歯に直接接着し、上からマウスピースを装着します。
アタッチメントは、コンポジットレジンという樹脂でできています。コンポジットレジンは、虫歯の治療後の詰め物にも使われている素材で人体に悪影響はありません。
アタッチメントは、2mm〜5mmと非常に小さく、歯に近い色なので目立ちにくいです。アタッチメントは、インビザラインをはじめとするマウスピース矯正で使用されています。歯並びの症状に合わせてアタッチメントのサイズや形、装着する位置を決定します。
インビザラインのアタッチメントにはどのような役割がある?
本項目では、アタッチメントの役目について解説します。
歯にかかる力を細かく調整する
アタッチメントを歯に装着することで、歯にかかる力を細かく調節することが可能です。アタッチメントをつけてからマウスピースを装着することで、しっかりと矯正力がかかるのです。
アタッチメントにはさまざまな形と大きさがあるので、歯にかかる力を微妙にコントロールできます。
マウスピースの密着性を高める
アタッチメントを使用することで、マウスピースと歯との密着力が上がります。計画的に歯を動かすためには、装置が密着していることが重要なのです。
アタッチメントを歯につけると引っ掛かりができるので、マウスピースが歯に密着します。
インビザラインのアタッチメントの種類
アタッチメントの種類は大きく分けて次の2つです。
・通常アタッチメント
・最適アタッチメント
歯並びの状態によって種類や装着する位置を決定します。本項目では、インビザラインのアタッチメントの種類をそれぞれ解説します。
通常アタッチメント
通常アタッチメントは、歯科医師が歯に装着するものです。歯並びの状態や治療の進行状況に合わせて、必要な場合に使用します。
通常アタッチメントには以下の3つの種類があります。
・長方形
・傾斜付長方形
・楕円形
大きさや形、位置などを歯科医師が判断して装着します。
最適アタッチメント
最適アタッチメントとは、インビザラインの治療計画で装着するよう指示されるアタッチメントのことです。最適アタッチメントは以下の5つに分けられます。
オープンバイト用最適アタッチメント
オープンバイト用最適アタッチメントは、オープンバイト(開咬)の症例に使用する最適アタッチメントです。
オープンバイトとは、奥歯が噛み合った状態のときに前歯が開いている状態です。前歯にアタッチメントを装着し、上下の前歯を引っ張り出します。
アンカレッジ用最適アタッチメント
アンカレッジ用最適アタッチメントは、抜歯をした後に使用します。抜歯した歯の隣に装着し、隙間を埋めるように力をかけます。
アンカレッジ用最適アタッチメントを使用することで、抜歯後の歯の動きをスムーズに行えます。
ディープバイト用最適アタッチメント
ディープバイトとは、噛み合ったときに上の前歯が下の前歯を覆っている状態のことで、過剰咬合とも呼ばれます。ディープバイトの場合、笑ったときに歯茎が極端に強調されるガミースマイルという状態になることも少なくありません。
アタッチメントを上下の小臼歯に装着し、上の歯を歯茎に引っ込めて下の歯を歯茎から引っ張り出します。
回転用最適アタッチメント
回転用最適アタッチメントは、特に犬歯と小臼歯の捻れを矯正する際に使用します。ガタガタした歯を矯正するときに使用することもあります。
ルートコントロール用最適アタッチメント
ルートコントロール用の最適アタッチメントは、歯を根本から動かしたいときに有効な最適アタッチメントです。歯の隙間を埋めたり、傾きを修正したりする際に使用します。
主に前歯の矯正に使用され、1本の歯に対して2つのアタッチメントを使用します。
インビザラインのアタッチメントの装着方法
アタッチメントのアタッチメントを装着する方法は、以下のとおりです。
1.歯を清掃する
2.エッチングする
3.ボンディングを塗布する
4.アタッチメントを装着する
5.研磨する
まずはアタッチメントが外れにくくなるように、歯面を清掃します。その後、歯の表面をガザガザにしてアタッチメントを装着しやすくする作業、エッチングを行います。
アタッチメントを歯に接着させるための薬剤を塗布して、アタッチメントを装着・硬化して余分なレジンを削れば、アタッチメントの装着は終了です。
アタッチメントの装着には30分〜1時間ほど必要でしょう。
インビザラインのアタッチメントはいつからいつまで装着する?
アタッチメントを装着することになった場合は、治療の開始から終了まで装着しなければなりません。症例によっては、治療後しばらく様子を見てからアタッチメントの装着をすることもあります。
アタッチメントを装着するタイミングや期間は、歯科医師が判断します。
マウスピースによって歯を移動させる期間が終了し、リテーナー(保定装置)の装着を開始する際はアタッチメントを使用しません。
インビザラインのアタッチメント装着中に気をつけること
本項目では、アタッチメントを装着している時に気をつけたいポイントについて説明します。
汚れが付着しやすい
歯にアタッチメントをつけていることにより、汚れが付着しやすくなります。アタッチメントの凸凹した部分にプラークや食べかすが溜まる可能性があるのです。
さらに、マウスピースを装着してアタッチメントを覆うため、唾液による自浄作用が期待できません。虫歯や歯周病の原因になるので、細かい部分の汚れも落とすためにタフトブラシを使用しましょう。
着色しやすい
アタッチメントは、コンポジットレジンというプラスチック素材で作られています。コンポジットレジンは吸水性があるため、着色しやすいことがデメリットです。カレーや赤ワイン、コーヒー、紅茶などの色の濃いものなどは着色しやすいので注意が必要です。
また、豆腐や大豆などの大豆類は白色ですが、大豆の主要成分の1つであるイソフラボンはポリフェノールの一種です。着色しやすいため、食べる際は注意してください。
食べた後はすぐに歯磨きしましょう。
アタッチメントが取れることがある
マウスピースの着脱時に、アタッチメントに引っかかって取れることがあります。特に、力任せに無理やり外すと、アタッチメントが取れるリスクが高まるでしょう。
正しい着脱方法を確認し、丁寧に取り扱うことを心がけてください。
ホワイトニングをしない
アタッチメントを装着しているうちは、ホワイトニングはしないほうがよいでしょう。アタッチメントを装着している部分にはホワイトニング剤が浸透しないからです。
ホワイトニングを希望している方は、矯正治療が終了してアタッチメントを外した後がよいでしょう。
痛みが出ることがある
アタッチメントを装着したことで、歯とマウスピースの密着性が高まるので圧力が強くなります。そのため、痛みを感じることも少なくありません。
特に、新しいマウスピースに交換した直後から3日までの間は痛みを感じやすいでしょう。歯に圧力がかかって動いていることが原因の正常な痛みです。3日ほどで少しずつ落ち着きます。
痛みが出たときには、硬い食べ物を避け安静にしてください。痛みがいつまで経っても治らない場合は、歯科医院へいきましょう。
インビザラインのアタッチメントが外れたときの対処法
どんなに注意していても、アタッチメントが外れることがあります。アタッチメントが外れたまま放置していると、治療計画通りに歯が動きません。
違う方向に動いたり治療が遅れたりするリスクがあるので、適切に対処しましょう。
歯科医院を受診する
アタッチメントが外れたまま放置すると、歯に適切な矯正力がかかりません。できるだけ早く歯科医院を受診して、再装着してもらってください。すぐに再装着できれば、治療への影響を抑えられるでしょう。
この時、可能であれば外れたアタッチメントを持参しましょう。破損していなければそのまま再利用できることがあります。
アタッチメントの状態を確認して、アタッチメントの選択が適切だったかどうかなども判断できるかもしれません。
マウスピースの装着は継続する
アタッチメントが外れていると計画どおりに治療が進まないからと、マウスピースの装着をやめてしまう方もいます。
しかし、マウスピースの装着は必ず継続してください。必要な矯正力がかかっていなかったとしても、マウスピースを装着していれば後戻りを防げるかもしれません。
マウスピースを外して過ごして後戻りが起こると、治療計画の修正やマウスピースの追加が必要になるでしょう。治療期間が長引くだけでなく、余計な費用がかかる可能性があります。
まとめ
今回は、インビザラインのアタッチメントについて解説しました。アタッチメントとは、コンポジットレジンでできた小さな突起のようなパーツで、直接歯に装着します。
アタッチメントの目的は、歯にかかる力を細かく調節することと、マウスピースと歯の密着性を高めることです。アタッチメントを使用することで、効率的に理想的な歯並びへと導けます。
しかし、アタッチメントを装着することによるデメリットもあります。汚れがつきやすくなる、着色しやすいため見た目に影響を及ぼすなどが挙げられます。
そのため、アタッチメントを装着する場合は口腔ケアを徹底する必要があるでしょう。また、色の濃いものやポリフェノールを含んでいるものなど、着色しやすい食べ物を食べた後は歯磨きやうがいが欠かせません。
アタッチメントを利用することが決まった場合、正しいマウスピースの着脱方法や使用方法についてしっかり確認しておきましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、茨城県取手市にある歯医者「One's歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。