乳歯の虫歯の特徴3つ!できやすい箇所と永久歯に与える影響、治療方法

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乳歯の虫歯の特徴3つ!できやすい箇所と永久歯に与える影響、治療方法

こんにちは。茨城県取手市にある歯医者「One's歯科クリニック」です。

お子さまが虫歯になってお悩みの方はいませんか。「乳歯の段階の虫歯なら、生え変わるので問題ない」と思っている保護者の方もいるかもしれません。

しかし、乳歯が虫歯になると、その後生えてくる永久歯にも深刻な影響を及ぼしかねません。そのため、虫歯になった場合は治療する必要があります。

今回は、乳歯の虫歯の特徴や永久歯に与える影響、具体的な治療方法について解説します。

 

乳歯も虫歯になる

  • 乳歯の虫歯の特徴3つ!できやすい箇所と永久歯に与える影響、治療方法

乳歯の段階でも虫歯になる可能性は十分あります。むしろ、永久歯と比較すると虫歯のリスクは高いといえるので、日ごろのデンタルケアを丁寧に行う必要があります。

乳歯は、永久歯よりも脆弱な構造をしています。エナメル質や象牙質の厚みも永久歯の半分程度しかないので、虫歯になると歯が速く溶けて神経まで進みやすいです。

また、奥歯の構造も虫歯になりやすい理由の一つです。乳歯の奥歯は、溝が深く複雑な形状をしています。永久歯よりも汚れが入り込みやすく除去しにくいため、虫歯菌が繁殖しやすいのです。

 

乳歯の虫歯の特徴3つ

乳歯と永久歯を比較すると、虫歯の特徴に違いがあります。ここでは、主な特徴を3つご紹介します。

 

白く変色する

大人が虫歯になった場合は、患部が黒く変色します。乳歯の虫歯は、白くなることが多いのが相違点です。黒く変色すれば一目で気づけますが、歯はもともと白いので発見が遅れる恐れがあります。

健康な歯と虫歯になった歯との見分け方は艶です。艶があって透明感のある白い歯であれば、問題ありません。艶や透明感がなくなった歯であれば、虫歯になっている可能性があります。

 

進行が速い

乳歯の虫歯は、進行が早いことも特徴として挙げられます。エナメル質や象牙質が薄いため、神経にまで到達するのが早く、早期に対応しなければなりません。

エナメル質に虫歯菌が侵食している段階であれば、唾液による再石灰化で自然治癒できる可能性もあります。フッ素塗布やブラッシング指導など、負担の少ない治療で完了することも多いでしょう。

エナメル質が薄い乳歯の場合、酸に対する抵抗力が低いといえます。大人の永久歯と比較して虫歯ができやすく進行しやすいので、より丁寧にケアする必要があります。

 

発見が遅れやすい

乳歯の虫歯は、初期段階では特に痛みを感じないことが多いです。また、子どもは痛みを感じる器官などの発達も未熟です。

そのため、子どもが自分で不調を訴えることが少なく、保護者が気づきにくい傾向があります。痛みを感じたときには、虫歯が神経に近い部分まで達していることも少なくありません。

 

乳歯の虫歯ができやすい箇所

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乳歯の虫歯は、特定の箇所にできやすいです。傾向を知れば、重点的に確認すべきポイントが分かって日々のケアに活かせるでしょう。

ここででは、乳歯が虫歯になりやすい箇所を具体的に解説します。

 

上の歯

上の前歯は、下の歯と比較して、虫歯リスクが高いと言われています。唾液の分泌腺は下顎にあるので、唾液の自浄作用で虫歯菌を洗い流せるからです。

また、下の歯列は、重力の影響で唾液に浸っていることが多いです。唾液には虫歯菌の働きを抑制する作用もあるので、常に唾液に触れている下の歯は虫歯になりにくいです。

上の歯は唾液に触れる機会が少ないため、虫歯になりやすいといえます。特に、前歯の裏側や歯間に虫歯ができる子どもが多いです。上の前歯の裏側は視認しづらく、磨き残しやすいためです。

 

奥歯の隙間

奥歯の歯の間も、乳歯の虫歯リスクの高い箇所です。奥歯の隙間は、大人が歯磨きする場合でも食べかすなど発見しにくいです。

奥歯の隙間をケアする際には、歯ブラシだけでなくデンタルフロスを活用しましょう。よりしっかり歯の隙間の汚れをかき出せます。

デンタルフロスを使用した際に引っかかりを感じる場合は、虫歯によって歯が溶かされている可能性があります。早めに歯科医院を受診しましょう。

 

奥歯の溝

乳歯の奥歯は溝が深いので、汚れがたまりやすく除去が難しいです。ブラッシングが不十分だと汚れが残り、虫歯菌が繁殖します。

仕上げ磨きをする際には、奥歯をしっかりケアしてください。奥歯の溝を歯科用プラスチックで埋めるシーラントという処置も、虫歯予防に有効です。

 

乳歯と歯茎の間

乳歯と歯茎の境界に食べかすがつまり、虫歯菌が繁殖して虫歯につながる可能性もあります。不十分なブラッシングを続けていると帯状に虫歯が発生するかもしれません。

乳歯が生えているお子様の場合、ご自身で歯磨きを十分にするのは困難です。そのため、保護者の方が丁寧に仕上げ磨きをしてあげましょう。

ただし、力を入れてゴシゴシ磨くことは避けてください。歯磨きによって痛みを感じると、その後の仕上げ磨きを嫌がるようになるかもしれません。

歯ブラシの毛先が曲がらない程度の力で、優しく磨いてあげましょう。

 

乳歯の虫歯が永久歯に与える影響

「乳歯が虫歯になってもいずれ永久歯に生え変わるから大丈夫だろう」と思っている人は少なくありません。

しかし、乳歯の虫歯は永久歯にも影響を及ぼすことがあります。永久歯は乳歯の下で育つため、虫歯が重症化するとさまざまなリスクが伴います。

ここでは、乳歯の虫歯が永久歯に与える影響について解説します。

 

永久歯の虫歯のリスクが高まる

虫歯は虫歯菌によってもたらされる疾患です。乳歯に限らず、永久歯も同様です。

乳歯の段階で虫歯になり、適切な治療をしなければ、口腔内に虫歯菌が残ります。健康な永久歯に生え変わっても、口内で虫歯菌が多く繁殖していると永久歯の虫歯のリスクが高まります。

 

永久歯の形成不全をもたらす

乳歯の虫歯が重症化すると、永久歯の形成不全につながる恐れがあります。エナメル質が十分に形成されず、歯質が弱い永久歯が生える可能性があるのです。

歯の表面に白いまだら模様があったり、茶色などに変色している部分があったり、見た目に異常がある永久歯が生えることもあります。表面がザラザラしていて、汚れが付着しやすい状態で生えてくる可能性もあります。

 

歯並びが悪くなる

乳歯であっても、虫歯が重症化すると抜歯しなければなりません。「そもそもいつか抜けるものだから問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、乳歯を早期に失うと、両隣の歯が空いた隙間を埋めるように倒れてくる可能性があります。後から生えてくる永久歯のスペースが奪われるので、永久歯が正しい位置に生えなくなる恐れがあるのです。

 

あごが発達しなくなる

虫歯によって痛みを感じていると、患部で噛むことを避けるようになる子どもが多いです。この場合、バランスよく咀嚼しなくなるので、使われない顎の骨の発達が遅れる可能性があります。

あごの骨が十分発達しないと、永久歯が並ぶスペースが確保できないため歯並びが乱れるリスクもあります。

 

乳歯の虫歯の治療方法

  • 乳歯の虫歯の特徴3つ!できやすい箇所と永久歯に与える影響、治療方法

乳歯に虫歯が発生した場合、永久歯に影響を及ぼさないためにも早めに治療しなければなりません。乳歯の虫歯治療は、進行段階によって異なります。

 

初期段階

C0と呼ばれる初期の虫歯であれば、特別な治療は行わないことが多いです。フッ素の塗布とブラッシング指導を行い、経過を観察します。

フッ素や唾液の作用で再石灰化を促し、歯が修復されれば治療完了です。

 

軽度

C1と診断される軽度の虫歯は、エナメル質が侵された状態です。虫歯の浸潤している箇所を削り、レジンという歯科用プラスチックを詰めて治療します。1回の治療で完了することが多いです。

 

中等度

C2とC3が中等度の状態で、象牙質や神経に虫歯が到達した状態です。C2は象牙質に到達した状態で、冷たいものを飲食すると歯がしみるなどの症状が現れます。C2もC1と同様に治療しますが、削る量が多ければ歯型をとって詰め物を入れるケースもあります。

虫歯が神経まで到達しているのが、C3です。何もしていなくてもズキズキと痛み、夜眠れなくなる方も多いです。C3の場合、神経をとる根管治療を検討します。

お子様の場合は再生能力が高いため、状況によって生活歯髄切断法を選択することもあります。神経の一部を残し、再生を促す治療法です。

 

重度

C4と呼ばれる、歯の大部分が溶かされて根っこのみが残っている状態です。歯を残せる場合は根管治療を検討しますが、難しいケースでは抜歯を選択します。

また、抜歯後、何もせずに放置すると空いたスペースに隣接する歯が倒れたり移動したりして歯並びが乱れる可能性があります。そのため、スペースを維持する治療も同時に行います。

 

まとめ

乳歯は歯が柔らかくエナメル質なども薄いので、永久歯よりも虫歯が進行しやすいです。虫歯を放置すると、永久歯の形成不全などにつながる恐れがあります。

乳歯の虫歯治療を検討されている方は、茨城県取手市にある歯医者「One's歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、気軽に通える歯医者を目指して虫歯・歯周病治療や小児歯科、ホワイトニング、入れ歯治療、インプラントなどを行っています。ホームページはこちらWeb診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。